最近はスパイスからカレーを作るご家庭も多くなってきました。昔は見慣れなかったスパイス類もスーパーでよく見かけるようになり、スパイスから手軽に作れる手作りカレーセットなども種類豊富に売られています。
インドやネパールではすべての食事がほぼカレーだと言われていますが、体調によって使うスパイスを調節しているそうです。
日本では、具合の悪い時は消化のよいうどんやお粥、スープなどお腹に優しいものが主流なので、カレーはあまりよくない様に思ってしまいますが、実はそんなこともなかったりします。
カレーには多くのスパイスが含まれていますので、体内の様々な器官を助けてくれる作用があります。
倦怠感や食欲低下など夏バテを克服できないまま秋を迎えてしまったり、夏の間に冷たいものを多く食べたり、紫外線をたくさん浴びてしまったりと、自律神経のバランスが乱れて何かと秋には不調が出やすいものです。美味しいカレーのスパイス効果で秋の不調を取り除きたいですね。
代表的なスパイスの効能
ターメリック(ウコン)
日本でも生薬として認められているウコンには、胆汁や唾液、胃液の分泌や強心作用があります。
胆汁は肝臓機能を活性化する働きがあるため、アルコールを飲む前にウコンを摂るといいというのはそこから来ているのですね。抗酸化作用、抗炎症作用にも優れています。
肝臓にいいとされていますが、肝炎や肝障害、または胃潰瘍などの既往症がある場合は注意が必要です。
ガーリック(にんにく)
いわずとしれたパワーの源、ニンニク。古代エジプトのピラミッド建設に従事していた人たちは、ニンニクを食べながら作業をしていたと言われているほど。免疫を高め、抗酸化作用もあり、血液をサラサラにする。そのため脳梗塞、心筋梗塞や動脈硬化などにも効果があるそうです。
ジンジャー(しょうが)
日本人になじみの深い生姜。体を温める効果があり、和食でもよく使われていますね。
生姜の成分はジンゲロール、これは加熱をしたり乾燥したりすることで出てきます。
成分が殺菌作用、免疫力向上など風邪にはぴったりのスパイスです。
カルダモン
海外では口臭予防や体臭を消すスパイスとして使われているそうです。
喉の痛みや咳の緩和、冷え性の改善や脂肪の除去などの作用があります。滋養強壮や精神を落ち着かせる効果もあり、痙攣時にも使われるとか。
普段からハーブティーとして好んで飲まれることもあるそうです。
チリ/カイエンペッパー
唐辛子の粉にオレガノ、ニンニクやハーブのスパイスを混ぜてつくられたものがチリパウダーです。唐辛子に含まれているカプサイシンが脂肪の燃焼や食欲増進を促します。ハーブのスパイスにはビタミン類も豊富に含まれています。
コリアンダー
コリアンダーはその独特のにおいからカメムシソウという別の名前を持ちます。 ビタミンCやカルシウムなどを含み、消化を促進し、体にたまった重金属やガスを排出します。 頭痛の改善、鎮静作用など効能は豊富です。
クミン
エスニック料理に欠かせないクミン。ソーセージなどの加工品にも使われています。 消化器官に効果があり、腹痛や胃痛の緩和、食欲増進などによく効きます。 抗酸化作用があり免疫力を上げる効果もあるため、ガンや循環器系の病気の予防になります。
シナモン
発熱や悪寒、嘔吐などに用いられています。 シナモンティーとしてもよく飲まれているこのスパイスは、コレステロール低下や虫よけ、口臭防止、美肌効果など女性に嬉しい効果が満載。よくお菓子などにも使用されていて、シナモンスティックを嗅ぐと意識がしゃっきりするのでデスクに置くとお勧めです。
スパイスから作る簡単!絶品カレーレシピ
★基本の材料★(4人分)
◎玉ねぎ 1個
◎カットトマト缶 400g
◎鶏もも肉 200g
◎しょうが 1かけ(チューブでもOK)
◎にんにく 1かけ(チューブでもOK)
◎ターメリック 大さじ1
◎コリアンダー 大さじ1
◎クミンパウダー 大さじ1
◎サラダ油 大さじ1
◎塩 少々
◎水 100ml
スパイスカレーの作り方
①油をひき、みじん切りをした玉ねぎ、しょうが、にんにくを強火で約10分間。玉ねぎは飴色になるまで炒めます。玉ねぎは輪切りでもOK。スライサーを使って薄くカットすると早くに飴色になります。少しくらい焦げても大丈夫。強火でしっかり炒めるとコクが出ます。
②玉ねぎが飴色になったら、トマト缶を入れて約2分間炒めます。カットしたトマトでも美味しくできます。
③弱火にして3種のスパイスと塩を入れて約1分間炒めます。まるでカレー専門店のようないい香りがしてきます。
④中火にして鶏もも肉と水を入れます。
⑤沸騰したら弱火でフタをして10分間煮込む。
⑥塩で味を調えたら完成です!白米、ターメリックライスも◎。
美味しいカレーのスパイス効果で秋の不調を取り除こう!